皆さんこんにちは。今週末は天気が悪く東高野球部の試合も中止になったりしたので、家族でお出掛けしてきました。
昨日は鳥取県南部町(西伯郡の西伯町と会見町が合併)の法勝寺川に行って来ました。法勝寺川と言えば、桜が有名だそうなんですが、この週末は「法勝寺一式飾り」(南部町無形文化財)というお祭りが開かれていました。広瀬のお雛まつりが各民家にお雛さまが飾られていたのと同じく、法勝寺でも各民家の入口に一式飾りが飾られていました。
一式飾りというのは、使用する素材を一式に限定して制作した飾りもので、「一式」の意味は、「正月用品一式」、「農具一式」のように広い意味で解釈したものや、「漆器一式」、「竹製品一式」のように狭く解釈したものの二通りあるそうです。よく分かりませんね(笑)。実物を見てみましょう。
まず最初は、「やまたのおろち」の塗り物一式です。全てお椀でやまたのおろちを形作りました(ちなみに、私は、江津の有福温泉で「石見神楽」を見た時に、初めてやまたのおろちの形を知りました)。
次は、「カーリングチーム法勝寺」で、全て下駄で作ったものです。この二つは分かりやすいですよね。「一式飾り」のイメージが掴めましたでしょうか。つまり、使用した素材が全てお椀であったり、下駄であったりする訳です。これらは「一式」の意味を狭く解釈しているんですね。
それから、地元鳥取県にちなんだものとして、「げげげの鬼太郎とねずみ男」、「珍獣ハンターイモト」(イモトって鳥取県出身なんですね)です。これらは竹製品一式です。これらも狭い意味での「一式」です。
広い意味での一式としては、餅つき道具一式の「千支の寅」がありました(すいません写真撮り忘れました)。
この一式飾りの制作は、大人達ばかりではなく、地元の子供達も参加しているようです。写真は、地元南部町の中学生が制作した「飛べ天鳥」です。スーパーで買うお惣菜が入っているトレーを集めたものですね。お祭りに向けてグループの親睦を深めあい、老若男女が知恵比べをしながら一つの作品に和気あいあい取り組む連帯感を味わいながら、一式飾りの制作を通じて地域のきずなを築いているんですね。
一式飾りって、聞くところによると、大阪の枚方では、お皿の一式があるそうです。お皿に穴を空ける訳ですから、割れてしまったりの失敗が多くてコストがかかりそうですね。枚方だと見るのにお金がかかるのかなあ~(写真は法勝寺の過去の皿一式飾りです)。
特に意識していた訳ではありませんが、先週の広瀬お雛まつりに続いて、山陰の伝統文化・工芸巡りになってしまいました。こういう地域の文化に触れるのもいいですね!